高血糖のみなさん!
「たまねぎ」はお好きですか?
サラダ、炒め物、スープ・・・暑い季節も寒い季節も1年中おいしく食べることのできる便利な野菜、それがたまねぎです。
たまねぎは、ツンとする匂いや辛味などを持つちょっとクセのある野菜ではあるものの、生活習慣病の予防にいいとされる成分が多く含まれており、さらには血糖値にも有効なのだとか!
つまり、高血糖な私達にとってたまねぎは「ただの便利な野菜」ではなく、「積極的に食べたい野菜」だということです。
今回は、「たまねぎの糖質量」や「たまねぎと血糖値の関係」についてお伝えしていきます。
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たまねぎの糖質量は?糖質制限中に食べてもいい?
たまねぎの糖質量は「可食部100gにつき、約7g」です。
「たまねぎ100g」とはどのくらいの量かというと、「普通の大きさのたまねぎ約半分ほど」です。
つまり「たまねぎ1個の糖質量は、約14g」になります。
たまねぎは、イモ類やトウモロコシと同じく野菜の中では糖質量が多目ですから「糖質制限には向かない」とも言われています。
参考までに、糖質制限に向いている野菜には、以下のようなものが挙げられます。
<糖質制限に向いている野菜>
・もやし
・レタス
・きゅうり
・セロリ
・しめじ
・コマツナ
・チンゲンサイ
・ほうれん草
・ズッキーニ
・かいわれ
どの野菜も、可食部100gあたりの糖質量が「3g以下」の野菜ですから、これらの野菜と比較すると、玉ねぎは糖質が多く糖質制限中は控え目にした方がいいのかもしれません。
(「【糖質制限】食べていいのものは?」に関連記事を書いています。)
たまねぎは血糖値を下げるの?
たまねぎは糖質が多めの野菜ですから糖質制限には不向きなようです。
しかしたまねぎは、糖尿病や生活習慣病予防に効果的な食品でもあるのです!
ここではたまねぎに含まれる血糖値に効果的な成分についてご紹介します。
イソアリイン/サイクロアリイン
たまねぎ独特の、しみるようなニオイ成分であるイソアリインとサイクロアリインは、インスリンの働きを助ける作用があると言われています。
糖の代謝を促すことで、血糖値を下げやすくします。
アリシン
アリシンは、イソアリインはサイクロアリインと同じく「イオウ化合物」の一種であり、たまねぎのニオイ成分でもあります。
たまねぎを、切ったり加熱したり刺激を与えることで、アリインという成分が変化し、アリシンになります。
アリシンは、体内でビタミンB1と合わさるとインスリンの分泌を促進します。
そのため、血糖値が下がりやすくなると考えられます。
硫化プロピル
硫化プロピルは、たまねぎの辛み成分です。
加熱したたまねぎよりも、生のたまねぎに多く含まれると言われています。
硫化プロピルは、血液中の糖の代謝をスムーズにするよう働きかけます。
この他にも、たまねぎにはケルセチンやグルタチオンなど血糖値に関係する成分が多く含まれていますので、たまねぎは血糖値コントロールに役立つ食品の一つだと考えられます。
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血糖値にお勧めのたまねぎ料理は?加熱・生食・スープ?
たまねぎには、いろいろな食べ方がありますが、より血糖値への効果を高めたいのであれば、「生食」がお勧めです。
さらに生食する場合も、たまねぎの成分を効率よく摂るために次の点に注意しましょう。
<血糖値対策にお勧めのたまねぎの生食の方法>
・水にさらさない
サラダなどに使うオニオンスライスは、辛みを抜くために水にさらすのが一般的です。
しかし、辛み成分が抜けるということは、血糖値によいイソアリイン・サイクロアリイン・硫化プロピルなどの成分が溶け出してしまうということでもあります。
血糖値対策でたまねぎを生食する場合には、水にさらさずそのまま食べる方が好ましいと言えます。
・繊維にそって縦切りにする
硫化プロピルは「空気に触れると別の成分に変化する」という特徴があります。
繊維を断つように横切りにすると空気に触れる面積が増えてしまいますので、横切りではなく縦に切りましょう。
たまねぎの生食が苦手な方の場合は、スープにして食べるようにしましょう。
スープであれば、水に溶けだしたたまねぎの成分を丸ごと摂取することができますよ!
たまねぎにはダイエット効果もあるの?
たまねぎは血糖値への効果だけでなく、ダイエットにもお勧めしたい食品です。
ここでは、たまねぎに含まれている成分のうちダイエットによいとされる成分についてご紹介します。
・食物繊維/オリゴ糖
食物繊維とオリゴ糖は、腸内環境を整え便秘改善に役立ちます。
便秘が解消すると、単にお腹周りがスッキリするだけでなく、全身の代謝が良くなり痩せやすい体質になるのだそうです。
・硫化アリル(アリイン/硫化プロピル)
硫化アリルには、体脂肪を燃やしたり新陳代謝を活発にする働きがあると言われています。
・ケルセチン
ケルセチンには、脂肪の吸収を抑える働きがあると言われています。
たまねぎダイエットの方法は、「毎日50g」ほどのたまねぎを食べるだけです。
「たまねぎ50g」とは、だいたいたまねぎ「4分の1個」くらいの量ですから、料理によっては1食で食べ切ることができますね。
ダイエットしていることを意識させない「たまねぎダイエット」。
体重が気になる方は試してみてはいかがでしょうか?
簡単なたまねぎの常備菜のレシピは?
血糖値にもダイエットにも役立つたまねぎ。
毎日コツコツとたまねぎを食べ続けるのは、簡単そうに見えて実はそうではないのかもしれません。
特に、仕事や育児や家事で忙しい女性であれば、毎日たまねぎ料理を作る時間がない方もいらっしゃるでしょう。
そんな方は、たまねぎの「常備菜」を用意しておいてはいかがですか?
ここではとっても簡単なたまねぎ常備菜レシピを2つご紹介します。
<飴色炒めたまねぎ>
【材料】
たまねぎ、サラダ油(またはオリーブオイル)
【作り方】
1、たまねぎをみじん切りにする
2、弱火または中火でじっくり炒める
【ポイント】
このメニューはジップロックなどにいれて冷凍保存も可能です。
そのまま食べるほか、スープやカレーなどに入れるとコクや甘みが出すことができます。
<酢たまねぎ>
【材料】
たまねぎ、酢、(お好みで)蜂蜜や砂糖
【作り方】
1、たまねぎを薄切りかみじん切りにする。
2、保存用の密閉容器にたまねぎを入れる。
3、②の容器に酢(ひたひたになるくらい)や蜂蜜や砂糖を加える。
【ポイント】
酢も血糖値に効果的な食品ですから、酢たまねぎは血糖値対策にお勧めの常備菜です。
ただ、大量に作り置きをせず、こまめに作ってなるべく早く食べきるようにしましょう。
(「酢が血糖値を抑える?酢を摂る効果的なタイミングは?」に関連記事を書いています。)
常備菜を作る時間もない方は、血糖値にもダイエットにお勧めのたまねぎパウダーを購入しておくもの一つの方法です。
おわりに
たまねぎは、血糖値にもダイエットにもいい食品のようですし、少しずつ食べるだけで効果があるようですから、毎日の食事に取り入れてみるといいですね。
ただ、野菜の中では糖質が多めですから、いくら血糖値への成分が含まれていると言っても食べ過ぎはよくないと思います。
また、血糖値にとっては生食がお勧めですが、生食が苦手な方は無理せず加熱して頂きましょう。
たまねぎを加熱したからと言って、体によい成分が全て失われるわけではありませんので、苦手なものをガマンして食べることはせず美味しく食べて下さいね。
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