妊娠中に血糖値が高いと自覚症状ある?赤ちゃんへの影響は?

「妊娠すると、血糖値が上がりやすくなる」というのを聞いたことがありますか?

これまで「特に肥満ではない」「身内に糖尿病の人もいない」という妊婦さんであれば「血糖値が高くなる」なんて、まるで他人事のように感じるかもしれません。

しかし、すべての妊婦さんは血糖値が高くなりやすい状態にあるのです!

実は、妊娠してから血糖値が高い状態が続くいわゆる「妊娠糖尿病」にかかってしまう人は一定数存在し、その数は全体の3%~12%と言われています。

しかも、妊娠糖尿病は一般的な糖尿病とは異なり、その原因は生活習慣や体形だけでなく「妊娠中に分泌されるホルモン」と関係があるのだそうです。

妊娠糖尿病を発症する妊婦さんの数は決して多くはありませんが、他人事でもないということを認識しておきましょう。

では、妊娠糖尿病になると、どのような自覚症状が現れるのでしょうか?

今回は、「妊娠中に血糖値が高いときに現れる自覚症状」についてご紹介して行きます。

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妊娠糖尿病に自覚症状はある?

妊娠すると血糖値が高くなりやすいのをご存じですか?

妊娠中の高血糖の原因は、「妊娠中の高血糖の原因とは?妊娠糖尿病は私のせい?」でご説明したように、「妊娠中の体質」による影響が大きいので、防ぎようがないとも言えます。

では、妊娠糖尿病になると、どんな症状が出てくるのでしょうか?

妊娠糖尿病の自覚症状について調べてみると、自覚症状が「ある」「ない」の両方の説を見つけることができました。

自覚症状「あり」の場合は、

・喉の渇き

・尿量の増加

など、一般的な糖尿病と同じような症状が出るそうです。

自覚症状「なし」の場合は、

・不快症状はあったけれど、その原因が「妊娠によるもの」か「高血糖によるもの」かよくわからず、妊娠糖尿病の明確な自覚症状だと言い切れない

という意見が見られました。

実際に、妊娠糖尿病を患ったあるMさんの経験談によると、

『当時のことを思い出してみると、あれは妊娠糖尿病の症状だったのかもしれないというくらいの変化があったように思います。
言葉にするのはとても難しいのですが、何となくいつもと違うというか、お腹が減らないような、身体中に余分な栄養が回っているような感覚がありました。
ただし、つわりと言われればそうかもしれないと思うくらいの変化であったことも事実です。』

とおっしゃっています。

こうして見ると、妊娠糖尿病を発症したからと言って必ずしも自覚症状が現れるわけでもなく、逆に、喉の渇きや頻尿など糖尿病によく見られる症状が起こったからと言って妊娠糖尿病だとも言い切れないようです。

つまり、「妊娠糖尿病の明らかな自覚症状はなく、妊娠糖尿病かどうか自分で気付くのは難しい」というのが本当のところではないでしょうか?

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妊娠中に血糖値が高いと赤ちゃんへ影響があるの?

妊娠糖尿病は、「血糖値が高い状態が続く」疾患です。

では、妊娠中に血糖値が高い状態が続いてしまった場合、お腹の赤ちゃんに何か影響があるのでしょうか?

妊娠糖尿病が与える胎児へのリスクについて、考えられる例をご紹介します。

・巨大児

4000g以上の大きさで生まれる赤ちゃんのことを巨大児と呼びます。

「大きく育つことは悪いことではない」と思われるかもしれませんが、大きい赤ちゃんを出産するのはリスクを伴います。

例えば、出産する時には難産になりやすく、また出生後の赤ちゃんに呼吸障害や低血糖などの問題が起こりやすいと言われています。

・低血糖

妊娠中に血糖値が高いと、赤ちゃんにも過剰な栄養が送り込まれます。

赤ちゃんはそれに対応すべく、すい臓からたくさんのインスリンを出し続けています。

しかし出生後、母体からの栄養供給が突然途絶えてしまうわけですから、今度はインスリンが過剰となってしまうのです。

すると、赤ちゃんが低血糖を起こすリスクが高まります。

・先天奇形

妊娠糖尿病になると、赤ちゃんの奇形のリスクが高まると言われています。

しかし、これは「妊娠前から糖尿病の可能性があった場合」に確率が高くなります。

なぜなら、赤ちゃんの器官は妊娠を自覚できる前の「超初期」に作られますので、妊娠糖尿病がわかるころには、既に赤ちゃんの器官はある程度成形されているからです。

ここで紹介したのは一例です。

この他にも、胎児へ栄養が行き渡らなくなって胎児が死亡する可能性も否定できず、たとえ最悪なケースを免れたとしても、出生後の発育遅延やその他の病気、幼児の糖尿病や幼児肥満へのリスクが高まる傾向にあるのだそうです。

つまり、お腹の赤ちゃんのためにも、妊娠糖尿病を甘く見てはいけないということです。

妊娠糖尿病では血糖値が低くなることもあるって本当?

妊娠糖尿病になると血糖値が高くなることばかりに気を取られてしまいますが、逆に低くなり過ぎることもあるため注意が必要です。

空腹時血糖値が基準値を下回ることを「低血糖」と言い、低血糖の基準は

・空腹時血糖値 70mg/dl未満

とされています。

(「血糖値とは何ですか?基準値や単位までわかりやすく説明します!」に血糖値の基準値を書いています。)

一般的に、インスリン治療をしている方は低血糖になりやすいため、特に注意しなければなりません。

妊娠糖尿病であったMさんの場合、インスリン治療は行わなかったものの、「空腹時血糖値が60台」というかなり低い値が出る事がよくあったそうです。

このように、妊娠中に血糖値が下がり過ぎてしまった場合、ブドウ糖や飴などを食べて血糖値を上げる方法もありますが、「インスリンを打っていないのであればそれほど心配することはない」とMさんは主治医から言われたそうで、「素人では低血糖へどう対処すればよいのか、その判断が難しかった」とおっしゃっていました。

低血糖について調べてみると、

・血糖値が60台以下

・冷や汗、震え、倦怠感など何らかの自覚症状がある

などの場合は「ブドウ糖などを利用して血糖値を上げる必要がある」と書かれています。

いずれにせよ、現在妊娠糖尿病の方は主治医の方針に従うのが無難です。

出産後は、血糖値は正常に戻るの?

妊娠中には、胎盤からインスリンに拮抗する(互いに張り合う)ホルモンが分泌されます。

通常母体は、それに対抗できるだけのインスリンをすい臓で作って血糖値を正常に保つのですが、一部の方はそれができずに妊娠糖尿病になってしまいます。

そのため、出産をして胎盤が母体からなくなれば、また血糖値が正常に戻ることが多いのです。

しかし、残念なことに産後も引き続き血糖値が上がりやすいままになってしまう「耐糖能異常」になってしまう方もいらっしゃるのです。

さらには、そのまま糖尿病に移行してしまう方もいるそうです。

妊娠糖尿病の方は「出産したから大丈夫」と過信せず、ご自身の血糖値が基準値内に治まったかどうか、必ず検査を受けて下さい。

おわりに 

妊婦さんであれば、「トラブルなく妊娠生活を送りたい」と誰もが願うことですよね。

しかし、妊娠糖尿病を発症し、母子ともにリスクを抱え、不安を抱きながら妊娠生活を送っている方がいらっしゃるのは事実です。

おそらく、ご自身が妊娠糖尿病だとわかったときは、ショックと悲しさで落ち込んだことでしょう。

しかし、もし妊娠糖尿病に気付くことができなかったら、産後も生活習慣を改めることなく、数年のうちに本格的な糖尿病になっていたかもしれません!

妊娠糖尿病経験者のMさんは、妊娠糖尿病になって「むしろ、助かった!」とさえ思っているそうです。

現在、妊娠糖尿病と戦っている皆さん!

今学んだ知識は産後に生かすことができます。

良いチャンスをもらったと思って妊娠糖尿病に関する知識を増やして行けば、産後に家族みんなの健康を守るために役立てることができますよ!

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