【妊娠糖尿病】血糖値の診断基準値は?

定期的に行われる「妊婦検診」。

「赤ちゃんがどれくらい成長したかな?」と妊婦検診を楽しみにしている方も いれば、「体重増加を指摘されるかも?」とヒヤヒヤしている妊婦さんもいらっしゃるでしょう。

妊娠中に欠かせない妊婦検診ですが、あるとき突然「妊娠糖尿病の検査をします」と言われたら・・・?

妊娠中に「病気」の検査だなんて、ちょっとびっくりしてしまいますよね。

特に「妊娠糖尿病」という言葉を聞いたことのない方であれば、「どんな病気なんだろう?」「どんな検査をするのだろう?」と不安でいっぱいになってしまうのではないでしょうか。

妊娠糖尿病と診断される妊婦さんは、少数です。

万が一、あなたが「少数派」に含まれてしまっても、きちんと対処をして行けば妊娠糖尿病はそれほどこわいものではありません。

妊娠糖尿病と聞いて不安に感じるのは、妊娠糖尿病のことを知らないから。

心穏やかなマタニティライフを過ごすために!

これから一緒に勉強して行きましょう。

今回は、「妊娠糖尿病の診断基準」についてご紹介していきます。

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妊娠糖尿病の検査ってどんな検査?

妊娠中に欠かせない妊婦検診では、妊娠の時期に合わせていろいろな検査が行われるものですが、その中の一つに妊娠糖尿病の検査があります。

妊娠糖尿病の検査は、妊娠初期(4~12週)と妊娠中期(24~28週)の2回(または3回)に分けて行われます。

妊娠糖尿病の検査の内容はこちらです。

◇初期スクリーニング検査

妊娠初期の血液検査で血糖値を測ります。

この時、血糖値が95〜100mg/dl(医師の判断によります)未満であれば正常値です。

◇50gGCT(グルコースチャレンジテスト、経口ブドウ糖チャレンジテスト)

妊娠24〜28週頃に行われるスクリーニング検査です。

検査前の血糖値と、ブドウ糖50gが入った検査用の飲み物を飲んでから(食後)1時間後の血糖値を計ります。

食後1時間の血糖値が140mg/dl以上の場合には高血糖と判断され、次の検査に移ります。

◇75gOGTT(経口ブドウ糖負荷試験)

検査前、ブドウ糖が75g入った検査用の飲み物を飲んでから1時間後、2時間後の血糖値を計ります。

妊娠糖尿病とされる最新の診断基準は?

妊娠糖尿病の基準は、時々改定があるのをご存知ですか?

2017年現在、75gOGTTにおける最新の診断基準は下記になります。

① 空腹時 血糖値 92mg/dl以上

② 食後1時間 血糖値 180mg/dl以上

③ 食後2時間 血糖値 153mg/dl以上

のうち、1つでも当てはまった場合に妊娠糖尿病と診断されます。

(ただし、「妊娠中の明らかな糖尿病」は含みません。)

ところが、2009年の改定以前の基準はこれよりもゆるく、

① 空腹時 血糖値 100mg/dl以上

② 食後1時間 血糖値 180mg/dl以上

③ 食後2時間 血糖値 150mg/dl以上

のうち、2つ以上当てはまった場合に妊娠糖尿病と診断されていたそうです。

2017年以降、基準値が厳しくなったことによって、妊娠糖尿病と診断される人数が増加したと考えられます。

「ハイリスク妊娠糖尿病」と「妊娠中の明らかな糖尿病」って?

上記の診断基準のうち、当てはまる項目の多いタイプを「ハイリスク妊娠糖尿病」や「妊娠中の明らかな糖尿病」と言います。

<ハイリスク糖尿病>

・随時血糖値 200mg/dl以上

・75gOGTT 2時間値 200mg/dl以上

ハイリスク妊娠糖尿病は、産後に糖尿病へ移行しやすいと言われているため、注意が必要です。

<妊娠中の明らかな糖尿病>

・空腹時血糖値 126mg/dl以上

・HbA1c 6.5%以上

次の条件のうち、どちらか1つにでも該当する場合を言います。

いずれの場合も、妊娠糖尿病の状態が「軽くはない」ということですので、血糖値のコントロールが必要です。

妊娠糖尿病の診断基準に「HbA1c」は関係ない!?

HbA1cとは、「直近2~3ケ月の血糖値の平均値」であり、一般的な糖尿病の診断基準では欠かせない項目です。

(HbA1cについて「血糖値だけではない!HbA1cの最新の基準値とは?」で詳しく説明しています。)

しかし、妊娠糖尿病を診断する際には、HbA1cの値は必要ありません。

妊娠糖尿病の場合は、HbA1cよりもグリコアルブミン(GA)の値を重視することが一般的です。

その理由は主に2つ挙げられます。

◇直近2週間の血糖状態を知ることができるから

妊娠糖尿病の管理では、一般的な糖尿病よりも頻繁に血糖状態を調べ、適切なタイミングでインスリン注射を行う必要があります。

そのため、直近1〜2か月の血糖状態がわかるHbA1cを使うよりも、直近2週間の血糖状態がわかるグリコアルブミンを使う方が良いのです。

◇妊娠中でも、より正確に血糖状態がわかるから

HbA1cは、妊娠中に起こりやすい鉄欠乏(いわゆる貧血)によって、実際の状態よりも高い値が出ることがあります。

それに対してグリコアルブミンは鉄欠乏の影響を受けないため、妊娠糖尿病でもより正確に血糖状態を把握することができるのです。

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妊娠糖尿病の血糖コントロールの目標値は?

妊娠糖尿病と診断されたら、血糖値をどのようにコントロールしていけばいいのでしょうか?

妊娠糖尿病の血糖コントロールの目標値は、

・空腹時 100mg/dl未満

・食後2時間 120mg/dl未満

となります。

これは一般的な糖尿病の目標値と比べると「かなり厳しい値」です。

その値をクリアしつつも必要な栄養を取らなければいけないというところが、妊娠糖尿病の血糖コントロールの難しいところと言えるでしょう。

(一般的な糖尿病の基準値については「血糖値とは何ですか?基準値や単位までわかりやすく説明します!」をご覧ください。)

おわりに 

私は幸い、妊娠糖尿病にはなりませんでしたが、妊娠糖尿病経験者のMさんの話を聞くと「妊婦検診の50gGCTで正常値をはるかに超えた値が出てしまい、大変なショックを受けました。次の検査である75gOGTTを受けるまでの間、ネットで色々と調べまわり、赤ちゃんが心配で泣いて過ごしたことを昨日のように思い出します。」とおっしゃっていました。

今この記事を読んでいる方の中には、当時のMさんと同じ状況、同じ心境で、このページへ辿り着いたという方がいらっしゃるかもしれませんね。

現在、妊娠糖尿病の検査結果を待っているみなさん!

もしも、妊娠糖尿病と診断されたら、「適切な対処を行って、血糖値をコントロールすればよい」だけです。

だから、過度に怖がらず、安心して検査結果を聞いてきましょう。

妊娠糖尿病でも、元気な赤ちゃんに会えるのですから!

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