母乳にも糖尿病予防にも良い食事って?

「赤ちゃんへ母乳を与えると血糖値が下がりやすくなる」というのをご存じですか?

体内で母乳を作り出すには多くのエネルギーを必要としますので、体内のブドウ糖が消費されて血糖値が下がりやすくなると考えられますね。

そのため、産後の高血糖を改善するためにも「積極的に母乳育児を行っている!」という方もいらっしゃるでしょう。

そんな高血糖ママは、毎日どのような食事をしていますか?

母乳にいいとされる食事・・・

血糖値を上げないための食事・・・

どちらも気を付けなければならない高血糖ママにとって、毎日の食事は悩みのタネとなっていることでしょう。

今回は、「産後高血糖の方の授乳中の食事」についてご紹介して行きます。

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【妊娠糖尿病】産後の血糖値が高いのはなぜ?

妊娠糖尿病患者さんの中には、残念ながら出産後も血糖値が高い状態が続いてしまう方が一定の割合でいらっしゃいます。

実は、妊娠糖尿病の方が出産半年後に糖尿病と診断される割合は5.4%だそうです。

そして産後1年のうちに糖尿病と診断される割合は2.6~38%となっています。

さらに正常な妊婦さんと比較した場合、将来(数年後)に糖尿病を発症するリスクは7倍も高いのだそうです。

(参照:一般財団法人 日本糖尿病・妊娠学会)

こうしてみると、妊娠糖尿病だった方は産後も高血糖になりやすく、糖尿病に移行しやすいことがわかります。

なぜ産後の血糖値が下がりにくいのでしょうか?

その原因はいくつか考えられます。

・一時的なもの

「ストレス」「ホルモンバランスの急激な変化」「食べ過ぎ」「運動不足」「睡眠不足」などの理由で、一時的に血糖値が高くなっている可能性があります。

・妊娠前から血糖値が高かった

実は妊娠前から血糖値が高く、妊娠中の検査で糖尿病が発覚した可能性もあります。

・妊娠中の過度な体重増加

妊娠中は誰でも体重が増えるものですが、体重の増えすぎや肥満はインスリン抵抗性(インスリンの効きが悪くなる)を作ります。

妊娠中に体重が増えすぎてしまった方や産後も体重が戻らない方は、血糖値が下がりにくい身体であると言えます。

・産後の食生活

妊娠糖尿病の食事療法から解放され、産後に好きなものを食べ過ぎてしまう方もいらっしゃいます。

また育児ストレスを発散するために、過食ぎみになることもあるでしょう。

このような食べ過ぎが続くことで、高血糖になっていることが考えられます。

妊娠糖尿病の方は、理論上「産後は血糖値が下がる」と考えられますが、産後は「血糖値を上げやすい生活である」とも言えそうです。

その一方、出産直後の血糖値が高くても、数ヶ月後には血糖値が正常値に戻ることもありますので、産後の血糖値の状態を知るためにも、妊娠糖尿病だった方は産後の検査を必ず受けてください。

(「産後の血糖値が高い!産後血糖値の基準値は?」に関連記事を書いています。)

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「母乳に良い食事」と「糖尿病予防に良い食事」って?

妊娠糖尿病患者さんが赤ちゃんに授乳をすると、糖尿病になるリスクを減らせると言われています。

そのため、現在母乳育児に励んでる高血糖ママさんもいらっしゃるでしょう。

そこで気になるのが「授乳中の食事」ではありませんか?

なぜなら「母乳にいい食事」と「血糖値を上げにくい食事」は、ちょっと異なるからです。

簡単に比較してみました。

「母乳にいい食事」

<OK>

・ごはん

・根菜類

・脂肪分の少ない肉、白身魚、卵

・とうふ、納豆、豆乳などの大豆製品

<NG>

・肉の脂肪分、青魚

・甘いもの全般

・カレー、焼き肉、マヨネーズなど油っぽいもの

・香辛料などの刺激物

・バター、チーズ、牛乳、生クリームなどの乳製品

血糖値を上げにくい食事

<OK>

・脂肪分の少ない肉、白身魚、卵

・肉の脂肪分、青魚

・葉物野菜

・とうふ、納豆、豆乳などの大豆製品

・バター、チーズ、牛乳、生クリームなどの乳製品

・焼き肉、マヨネーズなど油っぽいもの

・香辛料などの刺激物

<NG>

・ごはん

・根菜類

・甘いもの全般

ここで気になるのは、「ごはん」の存在です。

乳腺炎を防ぎ美味しい母乳を出すには「ごはんを2膳食べるとよい」という情報もありますが、血糖値という点で見ると「ごはんは極力控えたい」ですよね?

また、母乳の質が悪くなると言われる「乳製品」ですが、乳製品には糖質が少ないため血糖値対策にはお勧めの食材です。

さらには、母乳の質を悪くする代表的な食品に「マヨネーズ」がありますが、マヨネーズはノンオイルドレッシングより糖質が少ないため高血糖な方でも安心なのだとか・・・。

こうして見ると、「母乳にいい食事」をとるべきか「血糖値を上げにくい食事」を取るべきか、非常に悩んでしまいますね。

母乳にも血糖値にもお勧めの食事とは?

繰り返しますが、母乳を作り出すには多くのエネルギーが必要です。

そのため授乳中は「通常よりも多めに食べる」必要があります。

一方、血糖値を抑えるためには「食べ過ぎ」はよくありません。

特に、すぐにエネルギーに変わる「糖質」は控えるべきですよね。

「母乳にいい食事」と「血糖値を上げにくい食事」は相反するものですが、ここで注意したいのは「血糖値を気にするあまり、食事の摂取量を控えてしまうと母乳が出にくくなる」ということです。

母乳が出なくなってしまっては、血糖値を下げるための有効手段を一つ失うことになってしまいます。

血糖値を上げたくない気持ちはわかりますが、授乳中の今はしっかり食べるようにしましょう!

そしてたっぷりの母乳を出しましょう!

では、食事内容についてはどちらを優先すべきでしょうか?

上記でご紹介したように、母乳の分泌を促す食事もあれば乳腺炎になりやすい食事もありますが、調べてわかったことは「母乳に良い/悪いという特定の食品はない」ということです。

つまり、バランスのよい食事を取っていれば、厳しい食事制限や粗食をする必要はないのです。

これは血糖値のための食事についても同じことが言えます。

妊娠糖尿病の食事療法を見てもわかることですが、糖尿病の食事療法において特に制限される食品はありません。

自分にあった食事の回数と食事の内容を守れば、何でも食べていいのです。

つまり、「母乳にいい食事」と「血糖値を上げにくい食事」というのは実は共通しており、行きつくところは「バランスのいい食事」なのだと思いませんか?

「バランスのいい食事」が難しい方には、血糖値抑制成分とビタミン・ミネラルが豊富なお茶を習慣にすることをお勧めします。

おわりに

バランスの良い食事…。

実は簡単なようで、これを実行し継続することが一番大変だったりしますよね?

特に産後は赤ちゃんのお世話で忙しいですから、つい簡単なもの、作り慣れているもの、好きな物ばかり作ってしまいがちです。

実は私がそうでした。

買い物に行く時間も限られますから、いつも同じような食材を買ってきてしまい、いつも同じようなメニューを作っていました・・・。

産後の時期は、食事や健康について考える余裕がないのはわかります!

ですから、赤ちゃんのお世話をしながら新しいレシピに挑戦しようというわけではありません。

母乳を与えながら何時間もキッチンに立って下さいというわけではありません。

毎日・毎食の食事について考えるのではなく、1週間単位で食事の内容について考えてみませんか?

例えば月水金は肉メニュー、火木は魚メニュー、土日は好きな物というように決めてしまうのも一つの手だと思います。

そして月に1日だけ「何でも食べていい日」を作ってみるといいでしょう。

そうすることで「食べたい!」というストレスをかなり減らすことができますし、今月は何を食べようかなと考える楽しみもできますよ!

糖尿病は、産後すぐに発症するわけではありません。

数年経ってみないと「糖尿病へ移行するかどうか」はわかりません。

産後数年が経った今になって、高血糖が発覚した私自身の食生活を振り返ってみると、10年前の食事は「糖質(特に甘いもの)の食べ過ぎだった」ことがわかります。

今の食生活が数年後の自分の健康に影響を与えるのですから、日々の食事がいかに大切なのかわかりますね。

現在授乳中のみなさんは、母乳と血糖値のことで頭がいっぱいだと思いますが、あまり自分を追い込み過ぎず、楽しみながら「母乳育児と血糖値」に付き合って行きましょう!

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