産後高血糖でも授乳できる?母乳と血糖値の関係は?

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妊娠糖尿病だった方は、産後に血糖値は下がるだろうと期待していたのではありませんか?

しかし、出産しても血糖値が下がらない方もいらっしゃいます。

このようなケースを「産後高血糖」と呼びます。

産後高血糖の方は「血糖値が高いまま赤ちゃんに母乳をあげても大丈夫なのだろうか」「高血糖の状態で授乳したら、赤ちゃんに影響があるのではないか」と不安を感じているかもしれません。

「母乳はママの血液から作られている」ことを考えると、血糖値が与える母乳への影響について気になるのは当然のことですよね。

さらに「授乳をして、もっと血糖値が上がってしまったら!」と、授乳そのものに迷いを感じているかもしれません。

今回は、「母乳と血糖値の関係」について調べてみました。

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産後に血糖値が下がらないのはなぜ?

妊娠中と比べて「産後は血糖値が下がる」あるいは「血糖値が下がりやすい」と言われています。

その理由は大きく2つあります。

1、出産で胎盤が排出されるから

「インスリン拮抗ホルモン」を分泌する胎盤が母体から排出されることで、母体のインスリン抵抗性が改善されます。

(「産後の血糖値が高い!産後の血糖値の基準値は?」に関連記事を書いています。)

2、授乳でエネルギーを消耗するから

体内で母乳を作り出すには、多くのエネルギーを消耗します。

母乳を100ml出すために、約80kcalが必要だとも言われています。

このように、血糖値が下がりやすい産後でありながら、高血糖が続いてしまうのはなぜでしょうか?

産後高血糖には次のような原因があるのではないか、というのが個人的な意見です。

ストレス

産後は、これまでの人生で経験してきたストレスとは全く異なるストレスが降りかかってきます。

赤ちゃんのお世話というのはそれほど大変なものですし、夫婦関係・家族関係も変化する場合があります。

また、働いていた女性であれば社会からの疎外感や孤独感などを感じやすく、産後ブルーや産後うつを発症するケースもあります。

このようなストレスや精神的な負担は、血糖値を上げる方向に働いてしまいます。

(「高血糖の原因はストレスだった!?」もご覧ください。)

・食生活の変化や乱れ

妊娠中の体重制限や血糖値コントロールのために食事制限を行ってきた方は、出産した途端にこれまでの反動で食べ過ぎてしまう可能性があります。

また、胃がスッキリして食欲も増すことでしょう。

さらに母乳育児を行っていると、とてもお腹が空きます。

このような条件が重なり、産後の食生活が変化すると血糖値が上がりやすくなります。

・もともとの高血糖が発覚した

妊娠糖尿病と診断された方の中には「妊娠したから高血糖になった」のではなく「妊娠前から高血糖だった」という方もいらっしゃるでしょう。

このような方は出産しても血糖値は下がりません。

このように、「産後は血糖値が下がりやすい身体」ではあるものの「血糖値が上がりやすい生活」なのだと思います。

妊娠糖尿病から産後高血糖へ移行してしまった方の中には、妊娠中よりも産後の血糖値の方が上がってしまった方もいらっしゃいます。

産後高血糖の原因として思い当たるのは「妊娠中に行っていた食事療法をやめてしまったから」という意見もありました。

やはり、血糖値は生活習慣と関係があるということですね。

高血糖が与える母乳への影響は?

母乳は、母体の血液からできています。

そして、血糖値が高いママの母乳には、ブドウ糖の量も多く含まれるそうです。

では、ブドウ糖の多い母乳を飲んだ赤ちゃんの血糖値は上がってしまうのでしょうか?

答えは「NO」です。

不思議なことに、ブドウ糖の多い母乳を飲んでも赤ちゃんには影響がないのだそうです。

つまり、血糖値が高いママであっても、安心して赤ちゃんへ母乳を与えることができるのです!

現在母乳育児を行っている高血糖ママは、ぜひ自信をもって赤ちゃんへ母乳をあげて下さいね。

授乳で血糖値が下がる?母乳は糖尿病予防に効果的?

「母乳育児は糖尿病予防に効果的」だと言われているのをご存じですか?

実は、授乳中は通常時と比べて血糖値が下がりやすいのだそうです!

この事実は、母乳育児を行っている方にとって非常に嬉しいことですね。

授乳中の血糖値が下がりやすいのは、「授乳に多くのエネルギーを使うから」です。

体内で母乳を作り出すためのエネルギーだけでなく、「赤ちゃんを抱っこして母乳を与える」という行為は非常に体力のいることなのです。

それを日に何回も行うわけですから、授乳中のママはまるで運動をしているようなものなのでしょう。

このように「授乳にまつわるエネルギーの消費」によって、授乳中のママは血糖値が下がりやすいため「母乳育児は糖尿病の予防になる」と言われているのです。

妊娠糖尿病だった方は、積極的に母乳育児を行えば糖尿病へ移行しにくくなる、と言えますね!

逆に、既に糖尿病の方でインスリン治療を行っている方が授乳をする際には、低血糖に気を付けなければなりません。

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母乳育児は赤ちゃんの糖尿病予防にもお勧め?

母乳育児のメリットは、ママの血糖値を下げやすくするだけではありません。

実は「母乳で育った赤ちゃんは、将来メタボリックシンドロームや糖尿病になりにくい」と言われているのです!

つまり母乳育児は、ママと赤ちゃんの両方に良い影響があるということですね。

ご自身の血糖値が気になる方、また将来お子さんの糖尿病を予防したい方は、積極的に母乳育児を行うといいでしょう。

血糖値コントロールで母乳が出なくなる?

妊娠中から「母乳育児を行うと血糖値が下がりやすい」という情報を予めご存じだった妊娠糖尿病患者さんであれば、「産後は何としてでも母乳育児を行う!」と意気込んでいたかもしれません。

しかし、努力の甲斐なく母乳育児がうまく行かないケースも多々あります。

母乳育児が軌道に乗らない、母乳が十分に出ない原因の一つに「血糖値コントールのための食事療法」があります。

実際に、妊娠糖尿病から産後高血糖へ移行した方で母乳育児がうまく行かなかったという方の場合、「血糖値コントールのための厳しい食事療法」が原因だったというケースがあります。

なぜなら、食事量や摂取カロリーが不足していると「母乳は出にくくなる」からです。

産後高血糖の方の中には、血糖値を気にするあまり「食事量は少な目」「間食もしない」「糖質やカロリーを制限している」という方もいらっしゃるようです。

このような「糖尿病予防のための食事療法」が、血糖値を下げる母乳育児を妨げているかもしれないなんて、何とも悩ましいですね。

授乳中は、血糖値抑制成分が含まれた食品を有効活用し、食べながら血糖コントロールを行って下さい。

おわりに

授乳中は、母乳を出すためにより多くのエネルギーが必要です。

その証拠に授乳中はとてもお腹が空きます。

高血糖の方にとって「たくさん食べること」に迷いを感じるかもしれませんが、授乳中は適切なエネルギーを補給してあげなければ母乳を作ることができません。

ですから「お腹が空いたら食べるべき」だと個人的には思います。

その際、「何を食べるか」に気を付ければいいのであって、「食べる量」にはこだわらなくていいよのではないかと思っています。

また、母乳育児に挑戦したけど母乳が出なかったという方は、諦めることも大切ではないでしょうか。

高血糖対策は授乳以外の方法でもできますし、できないことで悩むよりも「できることをしっかり行う」ほうが精神的にもいいような気がします。

産後の体はデリケートですから、しばらくの間血糖値が不安定なのはあなただけではありません!

随時血糖値に一喜一憂せず、気長に頑張って行きましょう!

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